研究主題

確かな学力を育む国語科学習
〜学力の基礎をつくり、
自分の考えを伝え合う指導をとおして〜

主題設定の理由
○今日的な課題と本校のめざす教育目標から
  教育基本法や学校教育法の改正及びOECDによる学習到達度調査結果などを踏まえ,改めて「生きる力」を育むという理念を実現するため,学習指導要領が改訂された。その改訂を受けて,具体的な手立てを確立し,児童に「確かな学力」を身に付けさせていくことは,保護者及び地域社会から期待されていることであり,学校の責務でもある。
 本校の教育目標は,『「自ら学ぶ意欲」,「思いやりの心」,「たくましく生きる力」を育てる』である。この目標に向かって教育実践を行うことによって,児童一人一人が,これからの社会の変化に主体的に対応しながら,他者と協調しつつ,自立的に社会生活を送っていくことができるようになると考えられる。そのためには,まず,「確かな学力」を身に付け,自ら学ぶ意欲を持った実践力のある児童の育成が不可欠である。そして,人と人との関わりのある日常生活において,相手の立場や考えを理解し,尊重し合いながら,自分の思いや考えを自分の言葉で適切に且つ豊かに表現する能力や態度の育成が重要である。
○研究の経過と子どもの実態からから 
  本校は,平成20年度より3ヶ年の文部科学省「学力向上実践研究推進事業」の委嘱を受け,基礎的基本的な知識・技能の一層の定着を図り,教科の知識・技能を活用する学習の充実に関する研究に取り組んでいる
 1年次には,学力の基礎をつくるための学習および生活習慣の確立を重点的に取り組んだ。全学年の共通した学習ルールを設けたことで,児童がより学習に集中して取り組めるようになってきた。さらに,国語科の学習過程「か・し・ま」をもとにした単元構成の工夫や学習を進めるための「手びき」を活用することで,児童自らが見通しをもって学習を進められるようにした。さらに2年次では,言語活動の充実とあわせて,伝え合う指導を意図した授業づくりを行ってきた。
 これらの研究を通して,少しずつではあるが,国語科の学習の中で,自分の思いや考えを意欲的に表現したり,友だちの意見を共感的に理解したりしようとする態度が見られるようになってきている。
しかし,まだ自分の考えに根拠をもって話したり,書きあらわしたりすることに苦手意識をもつ児童は多い。さらに,意見交流の場では,自分の考えを発表することにとどまり,練り合う活動までには至らないことも多い。また,学んだことを日常の生活の中で生かしていこうとする意欲や態度についても,高まりがみられるとは言い難い面が見られる。

○学習指導要領改訂を受けて 
 国語科教育では, 児童が生涯にわたって,「読むこと」「話す・聞くこと」「書くこと」を自分なりに楽しむ力を身につけ,その力を実生活の場で活用し,自分の言葉によって考えたり,感じたことを表現したりすることのできる能力を育むことをねらいとしている。そのためには,児童の興味や関心・意欲を大切にしながら,児童にとって必然性や必要感のある言語活動を日常的に展開し,礎的基本的な国語力を身に付けさせていくことが大切である。
 また,学習指導要領の改訂のポイントとして,
中央教育審議会答申には,次の6点が挙げられている。(幼稚園,小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善について:平成20117
・「生きる力」という理念の共有
・基礎的・基本的な知識・技能の習得
・思考力・判断力・表現力等の育成
・確かな学力を確立するために必要な時間の確保
・学習意欲の向上や学習習慣の確立
・豊かな心や健やかな体の育成のための指導の充実

 特に,思考力・判断力・表現力を育むためには,各教科において「観察・実験,レポートの作成,
論述など知識・技能を活用する学習活動を発達の段階に応じて充実させる必要がある。」と提示されている。その上で「これらの能力の基盤となるのは言語の能力であり,その育成のために,小学校低・中学年の国語科において音読・暗唱,漢字の読み書きなど基本的な力を定着させた上で,各教科等において,記録,要約,説明,論述といった学習活動に取り組む必要がある。」と国語力がすべての教科の基本となるものであり,その充実を図ることが重要であると示されている。
  そこで,本校では,国語科学習を「言葉の力を育てる軸となるもの」と捉え,国語科における「思考力」「表現力」を育む授業づくりと新学習指導要領における新しい教育内容に関する指導方法の工夫・改善,学ぶ意欲を大切にし「学力の基礎」をつくる学習・生活習慣の確立のための推進に重点を置いた実践を通して研究を深めるとともに,児童の言語活動を活発にし,国語の能力を調和的に育て実生活に生きて働くようにする。

研究の目標
 学力の基礎となる学習環境を整えるとともに,「思考力」と「表現力」を育む学習指導の工夫を 通して,「児童の確かな学び」の向上を目指す。
研究の仮説
  学業指導の充実を図り,学習過程を「一人学習」→「全体学習(小集団学習)」→「一人学習」のステップで構成し,特に「一人学習」や「全体学習」において次の手立てをとれば自分の考えに根拠をもって豊かに表現する児童を育成することができるであろう。
・学習の見通しを持たせ,主体的に取り組ませるための「学習の手引き」を活用させる。 ・言葉に着目し,自分の考えを持つための活動と考えを深め広げるための活動をさせる。
研究の内容と方法
◇ 研究の内容
 ○ 確かな学力にもとづいた「思考力」「表現力」を育む授業づくりと新学習指導要領における
  新しい教育内容に関する指導方法の工夫・改善
◇ 研究の方法
 (1) 児童の実態把握
 (2)
 講師招聘及び研究発表会への参加等による理論研究
 (3)
 授業研究会による実践研究及び研究成果の検証
研究計画

1年次】
 
◎ 国語科における「思考力」「表現力」を育む指導方法や教材の工夫
 ○「学力の基礎」をつくる学習・生活習慣の確立のための手立てと指導方法の開発 
2年次】
 
◎ 「思考力」「表現力」を育む授業づくりと新学習指導要領における新しい教育内容に
  関する指導方法の工夫・改善

 ○「学力の基礎」をつくる学習・生活習慣の確立のための推進
3年次】
  ◎ 国語科で培った国語力を他教科で生かす指導方法や教材の開発
 ○「学力の基礎」をつくる学習・生活習慣の定着

 @研究のまとめ(概要)       @言語活動系統表     @家庭学習の手引き  

 @思考力・表現力の構成要素   @学習過程「か・し・ま」

 @読む指導指標           @書く指導指標       @話す・聞く指導指標