全国学力・学習状況調査とは,本年の4月22日に6年生を対象として全国で一斉に行われた調査です。
このページは,それらの結果をもとに,本校の6年生についての国語,算数,生活におけるデータを分析したものです。

1 国語
 ■調査結果の概要
国語科は「話すこと・聞くこと」「書くこと」「読むこと」「言語事項」の4領域があります。そして, 今回の学習状況調査も昨年と同様,調査Aと調査Bの2部構成となっていました。調査Aはおもに基礎・基本を見る 問題で調査Bはおもに応用力を見る問題でした。
本校における調査Aの平均正答率は,全国の平均と比較してもほぼ同じレベルにあります。 一方,調査Bでの平均正答率は,全国と比較して,やや下回っていることが分かりました。 今後は,この実態を踏まえて,応用力や活用力が身につくような学習活動に取り組んでいきます。
調査Aについて
(1)領域別分析
国語に関する関心や意欲,態度は全国と比較して,3ポイント上回っています。
若楠小学校の子どもたちは,「話すこと・聞くこと」「書くこと」「言語事項」領域については, ほぼ全国的なレベルにあると考えられます。ただ,「読むこと」領域の正答率は,全国と比較してやや下回っているいます。 読書に親しみ,読む楽しさや新しい知識を得る喜びが実感できるような活動を取り入れ,読解力の向上に取り組んでいきます。
(2)問題別分析
正答率を全国と比較した結果次のようなことが分かりました。
文章の内容に“小見出しを書く問題”で,本校の児童は全国平均より高い正答率を出しています。 これは,国語の時間だけでなく,社会科や総合的な学習の時間において,新聞づくりなどの活動を通して 新聞の小見出しを書く習慣から,主になる単語を見つけようとする力が身についてきている結果だと考えます。 逆に全国平均より下回ったのは,“筆者が伝えたかったことをまとめる設問”でした。 文章の要旨をとらえきれていないのが原因と考えられます。今後の指導としては説明文における要点の取り出し方や まとめ方などの学習を通し,筆者が何を訴えたいのかをとらえられるような取り組みをしていきます。
調査Bについて
(1)領域別分析
「話すこと・聞くこと」領域の平均点は,全国の平均点と比較して,3.2ポイント上回っています。
「読むこと」領域の平均点は,全国と比較して,5.4ポイント下回っているため,今後は「読むこと」領域に重点に力を入れていきたいと思います。
関心意欲態度は,全国と比較してもほぼ同じレベルにあると考えられます。
(2)問題別分析
平均正答率を全国と比較した結果,平均正答率が上回る問題と下回った問題の傾向は次の通りでした。
全国平均を上回った問題は,インタビューの仕方において,相手や目的に応じて適切な言葉遣いで聞く設問でした。 本校では,社会科や総合的な学習の時間において,地域の人々にインタビューをする活動を通して敬語の使い方や話し方を指導しており, 適切な言葉遣いが身についてきていることが分かります。
全国平均を下回った問題は,人物の心情と場面についての描写を順を追って比べ,それぞれを関係づけて読む問題でした。 問題文が2ページあったことから,長文が苦手なことが分かります。また, それを字数制限内でまとめて書くことも苦手なようです。また, 目的に応じて必要な情報を取り出して効果的に書く問題も苦手としています。 表や看板などに書かれた短い単語を使った学習の体験があまりないので,国語だけでなく, 社会科や理科,算数科などの機会に資料を使って情報を取り出す体験を多くさせていきたいと考えています。 また,意見文を書くために2つの文章を比べて読み,自分が意見を書く時に読み手が理解しやすいように どんな構成にしたらよいかを考えさせながら書くような活動を取り入れていきます。
全体的にみると,国語科では,内容を要約したり,自分の意見をまとめたりする学習が苦手なようです。 それを踏まえ,国語科だけでなく,他教科及び総合的な学習においても資料を読み取り, 自分の意見を書く活動を多く取り入れた取り組みを計画していきます。

2 算数
 ■調査結果の概要
算数科は,「数と計算」「量と測定」「図形」「数量関係」の4領域があります。 そして,今回の学習状況調査も昨年と同様に調査Aと調査Bの二部構成となっていました。 調査Aは,学習した内容のうち,基礎的・基本的なものをみる問題です。 調査Bは,算数の考え方を使って問題を考えたり,工夫して計算したり,いろいろな場合を調べたり, 条件をもとにして筋道立てて考えたりする問題です。調査Aは,全国平均と比較してやや高い傾向があり, 調査Bは,全国平均とほぼ変わりませんでした。
調査Aについて
(1)領域別分析
「図形」領域は,全国平均と比較して,かなり上回っていました。 「量と測定」領域も全国と比較してやや上回っていました。ただ, 「数と計算」「数量関係」領域は全国と比較して,やや下回っていました。 例えば小数の計算で,“1より小さい数をかけると,その積はかけられる数より小さくなる” のように,子どもたちにとって「かければ増える」「割れば減る」という今までの感覚とは異なる計算には 誤答が多く見られました。また,「割合」の単元で2つの量を比べる場合,「何をもとにして何を比べるのか?」 のような問題で,「どちらをもとにして,どちらを比べるのか?」に混乱して間違える例も見受けられました。 今後は,これらの実態を踏まえ,それぞれの児童に応じた,学習活動や場の設定をしていきます。
(2)問題別分析
調査Aの問題の中で,全国と比較して高い正答率を示したのは,ひし形,直角三角形,二等辺三角形についての問題でした。 一方正答率が低かったのは,分数と小数の関係を考えて答える問題や,小数のかけ算・わり算において前述のように1より小さい数を 考える問題や「割合」を求める問題などでした。もう一度5年生の学習を振り返り個に応じた支援をしていきます。
調査Bについて
(1)領域別分析
「数と計算」「数量関係」は,全国平均とほぼ変わりませんでしたが,「量と測定」「図形」の各領域は,全国平均と比較すると,やや低い傾向がありました。A問題ではこの2つの領域の正答率が高く,B問題では低いのは,基礎・基本的な内容については身についているものの,応用力,活用力が十分に身についていないと考えらます。今後は学習したことをもとに活用できることを目標に指導していきます。
(2)問題別分析
2つのグラフの特徴を読み取って考える問題は,全国平均をやや上回っていましたが,正答できた児童は,3割弱でした。調べたことを表やグラフにまとめたり,グラフから読み取ったことを話し合ったりする活動を充実させていきたいと思います。全国と比較して最も低かったのは,円の面積の求め方をもとに半円の面積をもとめる問題でした。学習する際に,面積を求めるだけでなく,求め方を筋道立てて考え,計算や作図に丁寧に取り組むことにも重点をおいて指導していきます。

3 生活習慣・学習環境
全国平均と比較して上回ったもの
周囲の人とのかかわり(相手を思いやる心,困っている人への手助けなど)について
自分を高めていくこと(自分のよさ,努力や挑戦する心,将来の夢など)について 
地域の歴史や自然環境への関心ついて
家庭における自分の役割意識について
家庭での学習(宿題,読書)について
授業での学び方について
調 査 の 項 目 若楠小%(+比) 全国%
人の気持ちが分かる人間になりたいと思う。 73.3 (6.4) 66.9
体の不自由な人やお年寄りや,困っている人の手助けをしたことがある。 23.8 (9.7) 14.1
自分には,よいところがあると思う。 38.1 (7.8) 30.3
人の役に立つ人間になりたいと思う。 76.2 (6.3) 66.9
将来の目標や夢をもっている。 74.3 (6.7) 67.6
ものごとを最後までやり遂げて,うれしかったことがある。 75.2 (6.1) 69.1
難しいことでも,失敗をおそれないで挑戦している。 27.6 (5.4) 22.2
今住んでいる地域の歴史や自然について関心がある。 26.7 (7.6) 19.1
家の手伝いをしている。 39.0 (10.9) 28.1
学校に持って行くものを,前日か,その日の前に確かめている。 69.5 (5.7) 63.8
家で学校の宿題をしている。 92.4 (8.9) 83.5
読書が好きだ。 52.4 (6.3) 46.1
国語の勉強が好きだ。 24.8 (4.4) 20.4
新しく習った漢字を実際の生活で使おうとしている。 46.7 (5.9) 40.8
国語の授業で学習したことは,将来,社会に出た時に役に立つと思う。 60.0 (7.7) 52.3
国語の授業で目的に応じて資料を読み,自分の考えを話したり,書いたりしている。 26.7 (10.2) 16.5
国語の授業で意見を発表するとき,うまく伝わるように話しの組み立てを工夫している。 24.8 (7.5) 17.3
算数の授業で学習したことは,将来,社会に出たときに役に立つと思う。 67.6 (5.2) 62.4
算数の授業で公式やきまりを習うとき,そのわけを理解するようにしている。 48.6 (6.4) 42.2
算数の授業で問題の解き方や考え方が分かるようにノートに書いている。 60.0 (9.6) 50.4
全国平均と比較して上回った結果から
周囲の人の気持ちを思いやる気持ちが育っています。学校では,道徳の時間や゛ひびき活動゛を中心に, 周囲の人とのかかわりを大切にした教育活動を進めていきます。
自分を高めていくことの項目からは,自己肯定感や,挑戦する心,ねばり強さをもっていることが分かります。 学校では,これからも家庭や地域と連携して,一人一人の良さを認め,励ましながら子どもたちを育てていきたいと考えています。
家庭での役割意識や学習(宿題,読書)については,各学年で実施している生活チェック表の効果が表れていると考えられます。
国語科や算数科での学び方が高まってきました。 学習のめあてを達成するために自力解決をしたり,友だちと学び合ったりする学習スタイルが身に付いてきたからだと考えています。 これからも,友だちとの学び合いを意識した学習活動を展開していきます。

全国平均と比較して下回ったもの
就寝や起床の時刻,食事でのコミュニケーションについて
平日の学習時間,家での復習について
地域の行事への参加について
近所の人とのかかわりについて 
調 査 の 項 目 若楠小%(−比) 全国%
家の人と普段(月〜金曜),夕食を一緒に食べていますか。 82.9 (5.1) 88
普段(月〜金曜),何時頃に寝ますか。→午後10時より前 35.2 (6.2) 41.4
普段(月〜金曜),何時頃に起きますか。→午前7時より前 69.6 (5.4) 75.0
普段(月〜金曜),1日あたりどれくらいの時間,勉強をしますか。→1時間以上 45.7 (10.4) 56.1
家での学校の授業を復習していますか。 8.6 (4.9) 13.5

佐賀県と比較して顕著だった項目
調 査 の 項 目 若楠小%(−比) 全国%
今住んでいる地域の行事に参加していますか。 30.5 (9.9) 40.4
近所の人に会ったときには,あいさつをしていますか。 61.0 (6.6) 67.6
全国平均と比較して下回った結果から
本校では,生活リズムを作るための「早寝早起き朝ご飯・8時だよ全員登校!」や, 家族の中でのコミュニケーションの大切さを呼びかけています。 これからも家庭との連携を大切にして取り組んでいきたいと考えています。
宿題をする習慣は,全国を大きく上回っていますが,家で復習をする機会が十分ではないようです。 授業用のノートや単元ごとのテスト,プリント等を見直すなど復習の時間を家庭学習の中に位置付けることにより, さらに力を付けていくことができると考えています。 日頃の学習の様子をお子さんと話す機会をもっていただくことで,本人のやる気も一層高まっていくと思います。
地域の行事に参加している児童の比率は,全国平均とほぼ同じでしたが,佐賀県全体と比較してみると, 下回っていることが分かりました(県比較−9.9ポイント)。 子どもたちは,地域の歴史や自然には,大変関心を持っていますので, 若楠校区で開催されている鬼火焚きや若宮神社祭などを総合的な学習の時間や社会科学習の素材として取り入れていきます。 家庭においても地域の行事や人々とふれ合う機会をもっていただければと思います。
近所の人への挨拶は,全国とほぼ同じでしたが,佐賀県と比較してみると, 下回っていることが分かりました(県比較−6.6ポイント)。 この結果は,前の項目の“地域の行事への参加”の結果とつながっているようです。 校内では,1学期に挨拶運動を実施し,あいさつがとても上手になってきました。 この活動を今後も地域へと広げていけるように,児童に呼びかけたいと考えています。 家庭でも,地域の人とのかかわりの大切さを伝える機会をもっていただければと思います。